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部位別しこり(顔面、頭部)

頬のしこり

頬に出来るしこりの原因として最も多いのはにきびです。にきびは良性で毛穴を洗浄し清潔を保つことで治癒します。その他にも粉瘤(ふんりゅう)、襄腫(のうしゅ)、毛包炎後のシコリ、ほくろ、腫瘍などがあります。頬に出来るしこりは一括りにするのが難しく、病院で受診する科も皮膚科、外科、形成外科のうちどれかという事になります。迷った場合は受付で症状を説明して適切な診療科へと案内してもらいましょう。

上記以外の原因疾患のほかにも乾酪性上顎洞炎(かんらくせいじょうがくどうえん)や上顎洞がんなどによっても頬にしこりが出来る場合があります。乾酪性上顎洞炎とは上顎洞内にチーズの様な乾酪性物質が発生し、それが充満して炎症を起こしている状態で、副鼻腔真菌症(ふくびくうしんきんしょう)と同様にアスペルギルスなどの真菌が原因で起こります。症状は左右どちらかの鼻から膿を含んだ粘りのある鼻汁が出てきて悪臭を放ちます。

上顎洞にのみ感染を引き起こしているのが特徴で、頬部の痛みや腫脹、眼痛、歯痛を伴います。確定診断には単純レントゲンとCT検査が行われます。治療法は上顎洞の洗浄を行うことで治癒する場合もありますが、それで不十分な場合は手術を行います。一般的には内視鏡下で副鼻腔の真菌塊を除去した後に病変粘膜の洗浄を行います。上顎洞がんは上顎洞の上皮(表面の細胞)に発生するがんです。

耳鼻咽喉科領域のがんとしては咽頭がん、口腔がんに次いで多いがんだと言われていますが、現在の日本の推定患者数は約1000名程度で、男性にやや多いと報告されています。発生原因は不明ですが、慢性副鼻腔炎(まんせいふくびくうえん)や蓄膿症との因果関係が疑われています。上顎洞がんの治療は外科手術によって切除するのが一般的ですが、現在では有効な抗がん剤の開発と放射線治療技術の向上で、早期の場合は化学療法と放射線治療とを組み合わせた治療が第一選択肢となりつつあります。